語学学習日記(フランス語学習)ハリエット嬢(131)


ハリエット嬢(131)
Miss Harriet
Maupassant


——————————【131】———————————————

  On*  se  mit  à  table  comme  de  coutume.   Miss
Harriet  était  là,   mangeait   gravement,   sans  parler   
à  personne   et   sans  lever  les  yeux.    Elle  avait  
d' ailleurs  son  visage   et  son  allure  ordinaires.

 
———————————(訳)————————————————

 私はいつもの習慣で席に着きました.ハリエットさん
もそこにいました.彼女のその食事は重々しい雰囲気が
漂う中で、誰とも話すことはありませんでした.しかも
表情も態度もいつもどおりでした.

 

..——————————〘語句〙————————————————
 
*) on: このon は1人称単数、つまり「私」のこと
     です.自分のことをいうのに変だとお思いの
        方は、日本語の「それがし」を思い起こして
    下さい.とここまで書いてから先を読み進み
    ますと、「食事時間後云々」とありますので、
    やはり、このon は「誰もが~」という意味
    です.文法は当然、3単扱い.
 
     他の訳本では1単解釈はありませんでした.
       「いつものようにみんな食卓についていました」
    (パロル舎、on =みんな)
    「いつものように一同食卓に就きました」
    (岩波文庫、on=一同)
    「いつもどおり食卓につきました」
    (ちくま文庫、on =ぼかし)
 
coutume:[クテューム](f) 習慣、しきたり、風習              
se mit à table:(単純過去3単) < se mettre à 食卓につく
   se mettre:(ある場所・状態に)身を置く、座る
               行く、なる、陥る、入る         
d'ailleurs:それに、その上
allure:(f) ①歩きぶり、足どり;❷態度、挙動